top of page
検索

ゴールデンエイジの重要性とトレーニング

  • 執筆者の写真: Toshihiro Yamanaka
    Toshihiro Yamanaka
  • 3月26日
  • 読了時間: 3分

小学生3年生のサッカー少年がB-BOXERにトレーニングに来てくれました。

8~10歳は「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、運動能力の発達において非常に重要な時期です。この時期にどのようなトレーニングを行い、どのような環境を整えるかが、将来の運動能力に大きな影響を与えます。今回は、スキャモンの成長曲線をもとに、この年代に適したトレーニングや指導者・親の役割について考えてみます。


スキャモンの成長曲線とはスキャモンの成長曲線とは、アメリカの生物学者スキャモンが提唱した成長の指標で、体の発育を4つのパターンに分類しています。


一般型(身長や体重)

神経型(脳や神経系)

リンパ型(免疫系)

生殖型(思春期以降に発達)


ゴールデンエイジの8~10歳は、特に神経型の発達がほぼ完成に近づく時期であり、運動スキルの習得に最も適しています。反復練習によって、動作の習得スピードが速く、器用さやバランス感覚が向上しやすいのが特徴です。

ゴールデンエイジ期のトレーニングこの時期のトレーニングでは、以下のポイントを意識するとよいでしょう。


1. 多様な動きを経験させるサッカーだけでなく、さまざまなスポーツや遊びを通じて、ジャンプ、回転、バランス、反応速度を養うことが大切です。鬼ごっこやボール遊び、体操なども有効です。


2. 楽しさを重視この時期は、「楽しさ」が成長の鍵となります。指導者や親は、厳しい指導よりも「成功体験」を積ませることが重要です。楽しみながら繰り返し練習することで、無理なく技術が身についていきます。


3. 正しいフォームの習得神経系が発達しやすい時期だからこそ、正しいフォームを身につけることが将来の大きな財産となります。例えば、サッカーではドリブルやパスの基本動作を、ボクシングでは正しいステップワークやパンチフォームを意識させることが大切です。


4. 判断力を養うサッカーは瞬時の判断が求められるスポーツです。「どこにパスを出すか」「相手の動きを予測する」など、ゲーム形式の練習を通じて、状況判断能力を鍛えることが有効です。

指導者と親の役割ゴールデンエイジの子どもたちには、適切な環境が必要です。そのために、指導者や親が果たすべき役割を考えてみましょう。


1. 指導者の役割「教えすぎない」 ことが大切です。子ども自身が考えて動く機会を増やすことで、創造力や判断力が養われます。

褒める指導 を心がけることで、自信を持たせ、挑戦する意欲を引き出します。

技術よりも基礎的な運動能力を伸ばす ことに重点を置き、将来的に高いレベルでのプレーが可能となるようにサポートします。


2. 親の役割プレッシャーをかけすぎない

スポーツを楽しめる環境を作る

成功体験を増やす

「試合に勝つこと」や「結果」にこだわりすぎると、子どもがスポーツを楽しめなくなります。まずは「やってみたい!」「もっと上手くなりたい!」という気持ちを引き出すことが重要です。


ゴールデンエイジの8~10歳は、神経系の発達が著しい時期であり、適切なトレーニングを行うことで、将来の運動能力に大きな影響を与えます。多様な動きを経験し、楽しさを重視しながら、基本的な動作を身につけることが大切です。また、指導者や親の役割も重要であり、子どもが自ら成長したいと思える環境を整えてあげることが求められます。


B-BOXERでは、こうした成長期の子どもたちの可能性を最大限に引き出すサポートをしていきます。サッカー少年たちが自信を持ち、楽しみながら成長できるよう、これからも全力でサポートしていきたいと思います。


Boxing & Fitness B-BOXER 山中敏弘



 
 
 

最新記事

すべて表示
「習慣が未来をつくる──B-BOXER流・60代からの身体戦略」

① 人生100年時代、体は“交換できない資産”になる 家や車は買い替えられます。スマートフォンも新しいものに替えられます。 けれど、 体だけは一生もの です。 60歳を超えると、多くの人が自身の体に“老い”の変化を感じ始めます。 階段の上り下りが億劫になったり、膝や腰に痛みが出たり、気持ちは若くても体が追いつかなくなる──。 しかし、そのタイミングこそが転換点です。 体は「使い方」を変えれば、驚く

 
 
 
「習慣は裏切らない──力を抜いて、健康寿命を伸ばす身体づくり」

■ 日常の「姿勢」がすべてを決める 「体を整えておかないと、やる気も出ないし、すぐ怪我をする」。 これはトップアスリートだけの話ではありません。 私たちの日常でもまったく同じです。 多くの人が “やる気になった時だけ頑張る” という運動の仕方をしています。 ですが、イチロー選手が示してくれたのは、まったく逆のアプローチでした。 特別な努力よりも、日常の延長に整える習慣を持つこと。 それこそが、長く

 
 
 
野生動物が持つ“波の動き”――力ではなく連動の美しさが強さを生む

トラやライオンの動きを見ると、そこには驚くほどの脱力としなやかさがあります。 一歩踏み出すときも、飛びかかる瞬間も、方向を変えるときでさえ、硬さや力みはほとんど存在しません。 身体の中心から波のようにエネルギーが伝わり、それが全身を流れていくことで無駄のない動きが生まれています。 この“波の動き”は、実は日本古来の武術にも共通しています。 剣の達人は腕の力ではなく、足裏から伝わった波を背骨が受け取

 
 
 

コメント


B-BOXERロゴ

Copyright2023 B-BOXER takatsuki

bottom of page