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猛暑とともに売れるもの、そして見えない現場の苦労

  • 執筆者の写真: Toshihiro Yamanaka
    Toshihiro Yamanaka
  • 7月8日
  • 読了時間: 2分

今年の梅雨明けは例年よりも早く、猛暑の日が続いています。

私は35年間、機械工具や住宅設備機器を取り扱う商社に勤めてまいりました。

その経験から、この暑さは決して「悪いことばかり」ではないと感じる一面があります。


実際に、猛暑になると市場が動きます。

冷房機器や冷感寝具、夏用衣料や水着、冷たいビールやアイスクリーム、UVカット製品や虫よけグッズなど——季節に応じた「涼」を求める消費が一気に加速します。

店舗やECサイトでも売り上げが伸び、物流も活発になり、夏という季節の経済的側面が色濃く表れます。


しかし、その一方で、気になるのが「現場」で働く方々の状況です。

建設現場、道路工事、警備、配達や運送など、屋外での仕事はこの猛暑の中、過酷を極めます。熱中症のリスクと隣り合わせで、日中の作業を続けている方々に、心から敬意を表したいと思います。

近年では「空調服(ファン付き作業着)」が普及し、かなりの効果を発揮しています。

価格も以前より手頃になり、多くの現場作業員にとって心強い味方となっています。

ところが、すべての現場で使用できるわけではありません。

たとえば、塗装業の現場では風がホコリや塗料の飛散を招くため、空調服の使用が制限されるケースも少なくありません。


過酷な環境で、命がけで働く人たちがいます。

モノが売れる季節という明るい面の裏には、汗と危険の中で働く方々の存在があるのです。


これからさらに気温が上がっていきます。

現場で働くすべての方々の安全と健康を願い、「事故なく一日を終える」ことの尊さをあらためて感じています。

熱中症への対策、水分・塩分補給、こまめな休憩——どれも「当たり前」のことが、現場では命を守る大切な行動です。


私たちは、見えにくいその努力にもっと目を向けるべきではないでしょうか。




 
 
 

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