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「叩いて強くなる」骨の話 〜ボクシングと骨の健康〜

  • 執筆者の写真: Toshihiro Yamanaka
    Toshihiro Yamanaka
  • 5月7日
  • 読了時間: 2分

みなさんは、骨がどうやって強くなるか知っていますか? 骨は、食べ物からカルシウムを取り入れるだけでなく、「衝撃」や「負荷」といった刺激を受けることで、強く太くなっていきます。これを「骨形成」といいます。


私たちの体には、古くなった骨を壊す「骨を壊す細胞」と、新しい骨を作る「骨を作る細胞」があります。

これがバランスよく働くことで、骨は常に新しく作り直されています。


そして、骨を作る細胞が元気に働くには、「動くこと」や「骨に衝撃を与えること」がとても大事です。

このとき、骨の中では「オステオカルシン」というホルモンが出てきます。

これは骨を作るだけでなく、筋肉や代謝、やる気や集中力にも関わる大事なホルモンです。

では、ボクシングではどうでしょう?


ボクシングのトレーニングは、サンドバッグを打ったり、ステップを踏んだり、体全体をしっかり使います。

手や足、体のあちこちに適度な衝撃が加わります。この「ちょうどいい衝撃」こそが、骨を元気にするスイッチになります。


たとえば、拳でミットを打つたびに手の骨に刺激が加わり、ジャンプやステップワークでは脚や腰の骨が鍛えられます。

こうした動きが日々積み重なることで、骨が丈夫になり、オステオカルシンの分泌も増え、筋肉や集中力も高まっていきます。


つまり、ボクシングのトレーニングは、強さを磨くだけでなく、体の中から健康を育てる運動でもあるのです。

年齢とともに骨は弱くなりがちですが、正しい刺激を与えれば、何歳でも骨は応えてくれます。

「叩いて強くなる」のは、拳だけではなく、骨も同じ。ボクシングは、まさに骨の健康をつくる“最高の全身運動”といえるでしょう。



 
 
 

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